6n6p差動平衡ppアンプ

省エネBGM用に制作

6N6P差動pp
ぺルケ氏の差動平衡型PPと回路は同じ。
真空管ソケットは卓上旋盤で真鍮丸棒より削り出した自作品、
単なる飾りでなく放熱に極めて有効に働いています。
ソケット基部でも熱くなっていない。

リアパネル
6N6P差動pp 裏面

このアンプは胡蝶蘭のための省エネBGM用に制作しました。
今までは1626/WE346Aシングルアンプを使ってましたが発熱が多いため冷房効率を考慮して
自宅に引っ越してテレビ専用としました。

見ればOK! 配線図不要

半導体はペルケ氏から分譲していただきました。
配線は素人の為解りやすく、メンテナスがやり易いように工夫してあります。
私の半導体回路は頭が悪いので展開接続図どおりにベーク板に銅釘を立て
部品配置、配線をしています。
占有面積は多少多いですが完成後も回路図は必要ありません、見たらすぐに解るようになっています。

6N6P差動pp内部

基板図は 

ラグ板ではいちいち線を辿らないと解らないですね。
まして結束したり、
見た目整然と部品が並んでいると綺麗ですがメンテナスには困りますね。
釘にJ形に線を曲げ、最高グレードの無塩素ハンダを使用して接続。
ハンダ付けの後は洗浄してサンハヤトでコーティングします。
制作後40年以上の物もありますがハンダ付け部分は配線も含め、
ピカピカで簡単に溶け、部品交換はとても楽です。
一度もハンダ付け不良の経験はありません。
他の方やメーカー製の部品を外すことがありますが苦労するのはカラゲ配線で
粗悪なハンダを使用している例が多いことです。
配線は青錆で劣化、ハンダは変質していて溶けなく、吸い取ることも出来なく苦労します。
カラゲ配線を推奨されていますが、良質なハンダの使用すればその必要はないと思います。
耐熱が必要なら銅線でなくニッケル端子で圧着する方が確実です。

ケミコンは電源部を含め一切使用しない

OPTはタムラF-485を使用しシャシと同じブラックのハンマートンに塗り替えしています。
電源トランス、コンデンサーのカバーはアルミ製で農機具を処分する時に外しておいたジャンク品です。
シャシは2mmで奥澤の特注品です。

外部で調整可能

調整が必要なDCバランスは外部にチェック端子、
ビニールチューブでシャフトを延長、外部で調整可能にしています。

6BQ5差動平衡型アンプ

同時に制作した6BQ5差動平衡型

6BQ5差動平衡型アンプ
内部は2階建てに変更、OPTはタンゴCRD8、2本の真空管(6Dj8へのドライブ変更が可能に)があります。
とりあえずダミーでLED照射しています。
裏面ドア内部はドライバーの2組の定電圧電源。
外部裏は6BQ5用電源に分かれます。

展開接続図と同一パターン

私の半導体回路は過去のOCLアンプ2台(廃棄)含め全てこの方法です。
配線ミスは無縁、極性を間違えなければOK!
銅釘でパーツを止めます。
3枚の基板、引き回し線のみ配線
下 上記の6N6P用
中左 電源(ドライバー、終段の2系統)
中右 電源整流部
上 ドライバー基板
基板
上と下の大きな穴は真空管ソケット、OPT基部が入ります。
中の基板の穴はリップルフィルターFETへ

電源は前段と終段が完全に独立
それぞれ安定した電源供給をするためにRコアートランスを特注しました。
平滑用コンデンサーも全てフイルムを使用しています。
入力用キャノンコネクターは本体に取り付けずにコードで引き出し、その先に取り付ける。

6BQ5差動pp内部
リアパネル

裏面

6BQ5用高圧電源

6BQ5用高圧電源

基本回路は6N6P平衡型と同じですが2SC1815の負荷抵抗9.1Kを13Kに替えてドライブ電圧を確保しています。

周波数特性

標準ではストンと落ちずに40k-0.5db 100k-3db 170k-11db 200k-6dbと素直に減衰しない。
6BQ5は全体に高音少しがきつく感じるのでNFBをいろいろいじった結果、抵抗が1k、
コンデンサーが2200Pで好みの音になりました。

2200pの周波数特性はぺるけ氏のサイトの2SK117でカスコードの無い回路の特性
とほぼ一致しました。
(20k-0.5db 40k-1.5db 80k-3.5db 170khz-22db 200k-
21dbと名残があります)

私は4Khzが良く聞こえません、それが影響しているのかもわかりませんが、
6n6Pでは問題ないので6BQ5のキャラクタと思います。

ケースは昔の浄水池に使われた水位計のケース

何百万円もした計器、アルミ鋳物で立派なものです。
’75年頃お役御免で捨てられたものを引き取って長期間保管したものです。
腐食部分を補修、ブラックハンマートンで塗り替え
前面のガラスを真鍮パネル(奥澤に特注)に取り換え
水道用の真鍮エルボに卓上旋盤で製作したソケットを配置、放熱は完璧です。
新しい設計をレトロで演出してます。

6BQ5pp

発熱が多いので冷房期間は休止、大編成には本領発揮しますが、女性ボーカルに限定すると
WE349Aドライブ45シングルアンプの緻密な表現力に軍配が上がります。
(私だけの感想ではない)
差動PPはシングルの音との書き込みが多いですが、根本的に異なるように思います。
PPは柔らかく包み込むような感じ、シングルはストレートで突き刺さる・・・でしょうか?
どちらが優れているとかではなく好みの問題です。