胡蝶蘭の部屋 WE-12Aシステム(復刻)
胡蝶蘭の部屋に移設し採用機器、設定など紹介
12Aシステム移設
超特大システムが胡蝶蘭の部屋に移設を終わりました。
とにかく大きく重い。
特に箱は重いのでユニット、裏蓋、フェルト全て取り外しました。
それでも100kgを超えております。
見かけの容積450L。
ダクト、ユニット、補助バッフルなど除いた正味350L。
本体金具に装着されているアイボルトにパイプを通し大人4人で必死で持ち上げ移動しました。
板は30mm、目が細かく油の乗った柾目米松単板を厳選し1980年に製作したものです。
上部の12Aとマッチングするように細部をデザインするとともに
板の組み合わせを12Aと統一したので自然で迫力があります。
ベニヤ板を使用すれば軽く出来ますが、この一体感は望めません。
移設運搬途中、木陰に仮置き、木漏れ日が揺らぐ
移設後 後方より
裏蓋は異なる厚さの材料を組み合わせて集成。
スピーカーBOXというより前面を含めてなにか怪しい装置のようだ。
私の自作boxは、ユニット部はもちろんダクトも全てサランネットを張って隠す。
ホーンはウエスタン12Aの復刻、これも重く分解して移設しました。
フレームは40mm鋼管 w1400 h2350 d1500、今回キャスターを取り付けました。
WE-555Wから Altec 405Aに
WE-555Wを売却したので代替え品を捜さなくてはならない。
手持ちの中から802-8G 807-8A 288-16G 290-8Kをテストする。
288用のスロートの製作。
現代では鉄板の加工はレーザーでいとも簡単にできる。
フランジも旋盤加工不要で外周や内穴はもちろんボルト穴まで一発で何枚でもOK。
パソコン入力で信用できなかったが288の3本のボルトがぴたり合った。
ゲージを何度も確認した時代は何処へ行った…..。
スロートのカーブも図面どうり正確にレーザー加工した。(友人)
288の重量を支えるために支持ステーを取り付ける。
溶接完了後、溶融亜鉛メッキに出す。
錆止め塗装は完全ではない
鉄錆は磁力でギャップに溜まりドライバーの故障の原因を作る事になる。
やるからには完璧を目指す。
デッドニングはセメダインHC-025を使用
棕櫚縄に浸して巻きつけ、乾いた後再度塗布した。
○ー□変換はボンド クイックメンダーで丹念に仕上げる。
807-8Aを取り付けローカット無し、フルレンジとして実験。
このスロートアダプターは311-90用でこの12Aホーン(カットオフ60Hz)には短いが、
大きな変化にはならないと思う。
調子がよければ後日製作すればよい。
聴感では500hz位から下がり始める、
低域を持ち上げなくては使えない。
802-8Gに変えてみる、シンビオテックよりアルミの方が低域は豊かである。
音量を上げると歪みを感じた、アルミはパワーに弱いようだ。
実用にはトーンコントロールは不可欠です。
ジャイアントボイスでお馴染みの290-8Kで実験。
290-8K取り付け
これはとにかく重く、取り付けには難儀する。
この重量は異常である。
最近のJBLのようにスリム化は可能と思うが銭を取るには目方も必要か?
音量には脱帽、物凄い。
低域は802よりは力強いがやはりブーストは必要。
アナウンスには良いがボーカルとして聞くと慣れ親しんだ405Aの方がより自然に聞こえる。
次は288-16Gと準備をしたがこれも重いし、結果は目に見えているので中止した。
12Aに装填した場合290も288も300hzが下限、555Wでは不要だったトーンコントロールは省く事はできない。
ホーン無しで聞いて出ていない音域は無理してしぼり出す事になる。
western 555Wの振動板
WE-555Wの振動板と比較すると802の方が近い。
機械的にもラジアンなどダイヤフラムの予備が豊富な802の方が実用的と考えた。
私の装置ではプリは無くアッテネーターで音量調節後パワーアンプに直結されている。
とりあえず802に内定したが頭の中が整理できない、プリが無い!
YLあたりの中低音ドライバーなら良いかも知れないが
知り合いに持っている人はいないし、5wayに踏込むことになると恐ろしい。
机の隅にコーラル4A-60が転がっていた。
昔バックロードに入れて遊んでいた物です。
無線と実験に4インチSP に70cm位のストレートホーンを取り付けた記事を思い出す。
ダンボールに45mm角ぐらいの穴を開けガムテープで4A-60を貼り付け12Aの喉元に貼り付けた。
12A本体との連結ステーが邪魔してユニットの中心が大きくずれた。
音の傾向は低音が豊かで高域はあまり出ていない。
コーン紙の周辺の音を拾っているのか?802や290と真逆の特性のようです。
その時、同じの大きさの Altec 405Aなら行けると直感した。
マグネットも強く、288のすぐ変形するペラペラダイヤと違いダイヤコーンで硬く、しっかりしている。
少々押しても変形しない、中低音なら良いのではないか。
メラメラと力が湧いて来た。
お断りをさせていただきますがAltec 405Aを賞賛しておりますが
WE555、288などドライバーより
あらゆる面で優れているわけではありません。
普通~小音量ではとても良い結果が得られたのです。
45/2A3 シングルアンプがベストマッチします。
爆音再生ではコンプレッションドライバーに歯が立ちません。
Altec 405A用のスロートの製作
スロートの最も細い部分から見て、コーン紙の周辺部と中央部の距離が同じになるように長さを決定。
正確に旋盤加工を友人に依頼。
材質はSUS304
○→□変換は鍛造で加工した。304は柔らかく、粘りがあり、厚さ3mmはちょうど良い硬さ。
バッフル75mm、スロート入口70mm、最細部で約1/3に面積が絞り込まれている。
コンプレッションドライバーとまでは行かないまでも圧力はかなり加わりそうだ。
スロートのデッドニングはセメダインHC-025を麻布に浸し、巻きつけました。
黒色塗装で完成です。
405A用サウンドボックス
サウンドボックスは1升枡を使用、材質は檜、
「何をしているの」と子供に尋ねられたので「小鳥のお家を作っているの」と説明した。
一升枡はそのままでは取り付けられないので、斜めにカットした。
裏蓋はへの字に曲げて面積を大きく取らないとユニットが入らない。
試作の裏蓋、最終製作の開口部は枠を廃止して更に大きくなっています。
吸音材は和紙を用いています。
吸湿、調湿特性に優れ405Aを守ります。
音質は和紙密度により調整。
今回は煌びやかな音質になるように願って金箔、銀箔を漉き込んだ古紙(美濃紙と雁皮を混合)を使用した。
和紙で減衰通過した音は背面不織布を経て放出されます。
405Aは斜め上向きに取り付けられる。
埃の影響が未知なのでとりあえず、箱出口にサランネットを取り付けた。
405Aを取り付け、サウンドボックスの完成。
裸で聞いてみる、ボリュームは極低い状態、中高域が元気ないつものサウンド、ボーカルは抜群だ。
スロートを取り付ける。
耳を疑った、元気な中高域がしっとりと落着き、ベースラインが浮き出てきた。
圧力が加わり空振りが無くなったのでしょう。
能率は下がるが、12Aに装着すれば何倍にも増幅してくれるので問題ない。
12Aに装着、予定どうりフレアと10mm離れている。
12Aはそのまま拡大してくれる。
515Bを圧倒する大音量に変身。
ホーンの直前と20m、30m先でも音量はあまり変わらない。
低音、高音ともクリアー、これが12Aの凄さ。
100Hzまでフラット、70Hzもしっかりと出ている。
60Hzは苦しい。
高域は3000Hzまででそれ以後は緩やかに落ちてゆく。
裏に回り、開放されている裏蓋の近くに行ってもあまり音は出ていない、405Aは小さな振幅で動作しているようだ。
とりあえずN1501-8A+807-8A、ローカット無しで試聴。
アッテネーターは全開、幾分807が勝っているようだが、違和感はない。(-0.5 dbでバランス)
フルレンジのように定位も良く、ベースもブンブン唸る。
以前555Wで300Hzクロスした 515Bの中低音に比べて、軽く明るい音色で繊細、全く別物。
これはコーン紙ではなく振動板の音。
Altec405Aに確定! 288も290も再度屋根裏行き。
難儀して製作した1.5インチスロートもお蔵入り、これだけ差をつけられると出番は無いだろう。
私は405A大好き人間で2000~2005年に安くて良いものが出たら買い集め、結構な数になりました。
後期の物は音質的に揃わないものがあり
品質が安定していて、適当に選んでもペアとして問題が無い
アナハイム工場製の旧ロゴを残して整理しました。
低音再生能力は555Wより405Aの方が上。
555Wはローカット無しで連続稼動すればダイヤフラムは永くは持たない。
当分の間ウーハー無しでこのまま使用する。
しばらく聞き込んでからウーハーを加えて調整する。
電線は特に凝っていなくて、使い古しで硬くなった廃品VCTを用いています。
自作ネットワーク、重くて25kgもあります。右は Altec N1501-8A
1ヶ月聞いてみたが特に問題は無い。
超低域は無く、不満といえば不満、「これ以上に何故要るの」と人は言う。
ウーハーBOXが無ければこのままの状態で完成となっていたでしょう。
515Bを100Hz以下で被せる方法とネットワークと比べる。
比較するとネットワークの方が更にクリアーに、ローカットした方が良い。
クロスは200と150で実験。
200Hz12db/octでは515Bが影響してコーン型ウーハーの中低音。
クロス限度150Hz12db/oct、大分改善されたが515Bの影響残ります。
405Aは150Hzで不変、515Bのハイカットを100Hzに変更。
405Aの独壇場となり、スッキリと整理された。
515Bは150Hz近辺から急に音圧が高くなっているので100Hzから減衰して良い
515Bから出ている音は基本の土台だけ、405Aからも出ているので誰もが全部ホーンから出ていると思っている。
515Bの低域の能率に合わせ、405Aをかなり絞り込んだ。
パワーが欲しい場合はネットワーク出力をブースターアンプに繋ぎ、それで515Bを駆動すればよい。
600mhの良質インダクタが有るので負荷抵抗を変えていろいろ遊べそうだ。
ダイヤフラムの消耗を無視して低域に突入できるAltec405Aの再発見は本当に嬉しく、ありがたく思います。
全体的な雰囲気はとても良く繊細、余韻のすばらしいピアノ
迫るサックス、弾むベースのジャズ、歌謡曲などコンサートそのものの気分。
特に演歌は多くの女性から絶賛されます、ソースは選びません。
何よりもSW-ONで12時間放置できる、WEでは正座してありがたく聞かなければなりません。
本SPは40mm鋼管上に全て架装され、特異な形態から
米搗き機や温風機に間違えられたりしますが、肌さわりの良い、とても綺麗な音
ジーと不思議そうに、お客様は見ています。
金具もオリジナルどうり再現しました。
オリジナルの12Aシステムや A5には 卓越した個性があり、魅力があります。
私の装置はその中を適当に泳いでいるのであり、決してそれを凌駕するものではありません。
システム全体としてデザインし、数年掛けて丹念に素材を選んで集成した。
イメージデザイン上のライバルは Altec A-4の210。
一生使う
木はなかなか死なない、これからも生き続ける 。
作品も三十路を越える。
一生使える物と思い製作したもの。
その汗の結晶は1枚、1枚の個性のある板が織りなし
含まれる樹脂の影響で黒の微妙な色合いや、目地の変化に時代として現れた。
埃の汚れも味方し荘厳で、凛として見える(汚いだけ?)。
背丈2.35m 目方350kg/台 信じられない!前は8畳和室に鎮座していた。
この鋼管フレームも単純な形態が災い、溶接歪など、制作に大変苦労しました。
2セットがピタリ、揃っています。
ぶら下がり健康器として使えます。
ネットワークで細部を調整しながら6ヶ月経ちました。
綺麗にまとまりましたが、ソースによっては平面的でガッツが足らない。
思い切って力作、特大のネットワークを取り外し、元のローカット無しの状態に戻す。
2ウェイとなり中音アッテネーターは取り外しました。
すこし音が荒れるが生き生きしている。
バランス的に405Aに対し802系は1/2~1db 程下げる。
802と12A+405Aはほぼ同じ音圧レベルなので100db/Wを軽く超えている。
出力管1626/WE349A、シングルアンプでも大音量で鳴ります。
超低音部に追加しました。
f0~90hz altec 515B (パワーアンプ出力をLCRフィルターを経てブースター)
音がゆったり滑らかに感じ、弾むような低音は違和感なく繋がります。
小さい箱のSWとは大分雰囲気が違います。
ガラス室は屋根が3角のせいか程よく残響があり、ホールの演奏と似ています。
(2010年9月記、2017年改訂、転記)