タムラトランスF2005を内蔵した風変わりなアンプ
廃品ケースも再生すれば立派なもの。
横河の記録計、以前は変電等で多く使われたが今では入手難しい。
製作コンセプト
① 絶対安全である
② 気持ちの良い爽やかな音
③ 見た目に楽しい遊び心のあるアンプ
④ 出力は1W程度あればよい
⑤ メンテナスフリーでロングライフ
⑥ 10、1626、ML6、WE349A、VT52、50等が使用できる事
ケースは廃品利用
家内からねちねち批判の中、S40~50年頃あちらこちらの電気工事店で頂いたジャンクの中から丸窓記録計のケースを使う事にして進めました。
(他の300Bアンプ、プレーヤー、イコライザーアンプも全て廃品利用、エコを以前から実践してます)
丸いガラスを撤去、2個の30mmのパイロットランプ穴を塞ぎ、本体ケースを天地逆さまに使用した。
本来下向きの開閉レバーが上向きになりました。
丁寧に補修して、ハンマートン塗装して、レストアしました。
ガラスの代わりにステンレス製エキスパンドメタルを装着。
厚さ6mmの豪華な総アルミダイキャスト製、今ではこのケースは、まず入手できません。
アルミの腐食部分を取り除き ボンドクイックメンダーをパテ代わりに使用
前段とは電源トランスを含め完全に独立、出力段はスライダックによる500Vまで連続可変。
’50から’1626まで幅広く対応可能です。
ケミコンは一切使用しない
オイルコン、シズキRUZ、500v富士通スチコンをパラってます。
シリコン整流、FETリップルフィルタ装備。
本体との接続はCVV1.25×6c
前段は平凡な6SL7のSRPP 50になんとか対応できるように300Vにしました。
グリッドチョーク結合で、手持ちのタムラF-2005を内蔵、外から見えるのは真空管のみ。
バイアスはレオスタットによる連続可変。
パスコンを廃止してシズキRUZ 100μ(スチコンパラ)でショートカット、本体中には、でかい RUZ 4本を内蔵。
使用電線は全て1.25sqカーボンリード線。
40年前の物ですがOFCで水素脆化が無く、素材として重宝してます。
裏面端子(調整中)ここで大体動作状況は把握できます。
ソケットアダプタ配線接続部、シールドケースはダミー(調光付LED入り)
ホットマーカーによる焼付け線番、メンテナスは楽。
交換用の8ピンソケットアダプタ
WE349Aを装着してみました。
左は良く見られるJAN-CW-349Aとプリントされた比較的新しい物。
右はTOPマークの物でバルブの背が高い。(プレートの見る角度が違うので写真では別物に見える)
アンプを分解するときは出力トランス一次配線をターミナルから外す必要があります。
コンデンサーはJantzen Audioでポリプロフイルム+富士通スチコンで統一。
結束をすると収まらない。
長い配線は電源
パーツ交換は簡単にできるよう構成。
見た目は普通のアンプと比べると異質ですね。組み立て時間が3倍位必要です。
アルミシャシーを塗装したカバーを取り付ける スッキリした!入力線はボリュームに直結。
富士通スチコンは音を良くするので「お気に入りの品」製造中止時に纏めて購入したもの。
このアンプで出力管を取り換えるとメーカーの違いがはっきりと解る。
私の好みでは we-349A(T)>RCA45>WE-300B(’79)
6SL7のSRPP1段ではドライブしきれないようです。
強力なドライブは出力管の音の違いを少なくする、ドライバーの音が支配するようになる。
このアンプは後に解体され6DJ8 → WE-349A → 45 / VT52 / 2A3 / 300B アンプに生まれ変わる。
6dbのNFBで薄化粧を施し完璧と思われるシングルアンプに進化する。
(2012年8月記、2017年改訂、転記)